新日本プロレスへのブシロードの参入以降、プロレス自体が地上波でも扱われる機会が増えてきている。
昨年からは女子プロレスにも参入し、スターダムも露出量もすごければ選手もどんどん増えている。
こうしたきっかけを得て、プロレス全体に興味を持ってくれる人が増えるのは、プロレスファンとしては嬉しい限りだ。
ともあれまだまだ課題もあり、殊女子プロレスにおいては美人レスラーの増加も相まって、今やアイドルのサブジャンルと言えるくらいになってきている。
実際アイドルから転身してやっている子も多くおり、しかもどの子も結構活躍しているのは面白いところだ。
ただ、それが故にただでさえ多かったおっさんファンがますます増えて、私含めて客層はおっさん率が高いのがまだまだな証左だろう。
実際、可愛い子が頑張っている姿は、好きだ。
ともあれ、やはり女性ファンがついてこそ経済的にも上昇できるし、ジャンルとしても発展しやすくなるだろう。
それに、実は女子プロレスって男よりも女性が見る方が楽しめるんじゃないかと個人的には強く思っている。
なぜかと言えば、まずパフォーマンスそのものはジョジョにレベルも上がってきているため、ちゃんと魅せられる試合をできる選手が増えてきていること。
また選手のバックグランドも非常に多彩で、色々の訳があってプロレスをやっている選手もいるため、そのインサイトまで掘り下げると共感できるところも多いのではないかと思っている。
そんなわけで、せっかくのプロレスブーム?、一部のオタクの汗臭いイメージで敬遠されるのはあまりにもったいないので、ごく一部だが今話題の女性にこそ見て欲しい女子レスラーを勝手に紹介だ。
まずはこちら。
アイスリボン の選手兼取締役の藤本つかさ、通称つっかである。
彼女も元々アイドル出身で、昔モー娘がフットサルをやって話題になったが、まさにあの界隈でデビューした。
アイドルレスラーとして若い頃から人気はあったが、色々あって団体の中心に、元々の素質もあってプロレスの実力はおそらく女子の中でも屈指だ。
技の正確さ、試合の組み立て、どれをとっても非常にレベルが高い。
また団体の中では試合のブッキングやプロデュースだけでなく対外的な発信力、所属選手のメンタル含めたケアも行うまさに母的な存在でもある。
その活躍たるや八面六臂で、個人的には結婚したいと思えるくらい魅力的な選手だ。
女性マネジメントという視点でも色々苦労はあるだろうし、自分が矢面に立つ時もあれば一歩引く時もあり、その手腕も見事である。
今年37歳で独身ということをしばしばいじられるが、それもネタにしながらやっている姿はまさにバリキャリの女性にも共感的にうつるところがありはしないか。
このアイスリボン からはもう1人。
フェリス出身、元銀行員としてドキュメント番組にも登場したことのある雪妃真矢。
身長も高く手足も長くてスタイル抜群、モデル系のビジュアルもあるが、彼女のデビューは遅い。
元々銀行員をやっている中で、ある時やめてプロレスに入ったという経歴だが、何か煮え切らないものがあったのだろう。
しかし、スポーツエリートでもないので、デビュー当時はただ綺麗な子、試合はパッとしないというのが実際だった。
ところが、数年前から一気に変化し、チャンピオンにもなった。
今は陥落しているが、人が変わったかと思うくらい一気に存在感をまし、また最近ではあえて内部に挑発的な発言もすることで団体内部に少しずつだが変化の兆しを与えている。
見た目に美人だから人気はあるが、一方でそうした見られ方しかされないのは美人ならではのディスアドバンテージかもしれない。
でも、女性から見てもかっこいい女性として、今ならとても魅力的にうつるのではないだろうか。
会場には熱心な女性ファンもちらほらいるのだ。
アイスリボン自体、いち早く女性集客に注力してきた団体でもあるし、ハードヒットはありながらも流血とかはないので、初心者にもおすすめの団体である。
年末に後楽園ホールで年内最終試合をやるのが恒例なので、時間のある人は是非。
続いては、先にも挙げたスターダムから、まずはこちら。
今年女子プロレス大賞にも選出されたジュリア。
イタリア人とのハーフ、元キャバ嬢という経歴で、デビューはアイスリボンである。
先の藤本がスカウトした存在で、スターダムへの移籍は非常に批判的に受け取られ、当時は大バッシングを受けていた。
アイスリボン所属時も、まだ若手の期待株という感じで団体の中心ではなかったが、コロナ間でもトレーニングを重ね、特に背中や肩周りの筋肉の見事さよ。
終始強気な発言でひたすらリングを通して、見た目の派手さとは裏腹に着実に、堅実に積み上げてきて女子プロ大賞にまで選ばれることになった。
異論はもちろんあるだろうけど、あれだけ向かい風しかない中で、不義理もしたし、全てが正解だったかはわからないけど、彼女にとっては今の方が充実感もあるだろうし、結果としてスターダムにきたことはよかっただろう。
大きなリスクをとったが、それが正解だったってことだろう。
批判があろうが自分を貫き通すことって大事よね、ということを体現した存在と言えるだろう。
私はアイスリボンの頃から見ていたので、いつかはまたつっかとかと試合をする姿も見られると、ストーリーもあっていいなと個人的には思うが、当分は難しいかな。
スターダムからはこの人も。
こちらも最近になりスターダムに参戦した白川美奈、元巨乳グラドルである。
サイバーエージェントが今は見ている東京女子からの移籍だが、ここ半年でも徐々に存在感がましている。
といって個人的にあまり興味はなかったが、たまたま下記のインタビュー記事を見かけて、なるほどと思ったわけだ。
プロレスラー白川未奈さん 「おいババア!」と言われてもリングに立ち続けるワケ
彼女もアイドル、しかもグラビアなので、余計に女性ファンからは縁遠い存在であるが、それぞれに思うことはあるよね。
対極に見えるプロレスラーを選んだのもなるほどなと思うし、彼女だけでなく最近アイドルの子がプロレスに本気で嵌っていく理由もわかる気がする。
特に女性は年齢について否応にも意識させらえる場面が多い。
そういったことについての言及も含めて、見た目のキラキラ感だけでは判断できない葛藤があるわけである。
はっきりいってレスラーとしての実力はまだまだである。
それでも上を見てがむしゃらに頑張る姿っていいうのは、何かしら思うところってあるんじゃないかと。
続いてはこちら。
急にベテラン、旧姓:広田さくら。
もう何十年のベテランで、試合ではコミカルレスラーとしてその地位を確立している。
しかし、出身は元々ガイアというゴリゴリの団体だったので、実はレスリング技術は高いものを持っている。
今は結婚して子供もいるが、それでもリングで独自の存在感を示している。
なぜ彼女が指示されるかと言えば、一重に実力があるからである。
コミカル=実力がないからごまかし、というわけではない。
ひょっとしたら、当時は周りが凄すぎるのでという中で選んだ道かもしれないが、それでもやることをやっていなければこんな動きはできないだろう。
WAVEという団体によく上がっている印象があるが、非常に安心してみられるし、何より存在感の唯一無二さは団体多しと言えどそうはいない。
お子さんとみにいくにもおすすめである。
そしてそのガイア出身にして、女子プロ界の横綱と言われるのがこちら。
普段の写真はとても穏やかで奥ゆかしい印象があるが、その試合も肉体も表情も全てが見事すぎる。
彼女の試合には金を払う価値がある。
男子にも一目おかれる実力者で、シンプルにかっこいい。
あれこれいうよりも、男が見てもかっこいいと思えるこの存在は唯一無二。
彼女の試合は一度は見てみて欲しい。
最後は今は海外の団体で活躍するこちら。
ASUKAではなく、あえてイオを。
彼女は姉と共にフリーでデビューして、元々やっていた器械体操の動きもありまた可愛らしい感じだったので、デビュー当時から人気はあった。
一方でやはり決定打にかける印象があったものの、ある事件で一時面から姿を消すことに。
その後復帰ししてからストイックにプロレスに邁進、当時はスターダムにいたが、そこからの飛躍は凄まじかった。
従来からの飛び技は磨きがかかり、体の小ささをカバーするための打撃技も強化。
技の正確さ、美しさ、試合のメリハリ、マイク、全てにおいて女子プロのトップといって差し支えないレベルになった。
先の里村とも何度かベルトで戦っているが、この2人の試合はみに行ったものだ。
今はWWEの1ブランドで活躍しており、早くトップチームに合流することが期待されている。
彼女の試合を、後楽園ホールとかでみられていたことが今となっては貴重である。
女性ファンからも「イオ様〜」と声援が飛んでいた。
スター性もあり、実力もあり、こちらも1回以上は生でみて欲しい存在だ。
と、とりあえず個人的にも好きなレスラーを上げさせてもらったが、もちろんこちらはごく一部だ。
本当はもっと紹介したレスラーはたくさんいるが、今回はここまで。
見た目に綺麗な人が目立つのはどこでもある話だけど、そういう人が常に幸せかと言えばそうではないし、時にはそのせいで正統な評価をされないこともある。
そんなモヤモヤだったりを抱えて、顔をグシャグシャにしながらぶつけ合っているのがプロレスというリングである。
むかついたら、そのままの勢いに殴る、でも相手にも殴られる。
この辺りは苦手な人もいるかもしれないけど、ストレートな表現だし、だからすっきりするところもあるだろう。
おっさんはスケベ顔で見ていることが多いだろうけど、彼女たちはそんなことよりも自分たちの思いがあってやっている。
最近はテレビやネットでも試合がよく流れているので、是非一度見てみて欲しいですね。