続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

それぞれの葛藤? -スターダム0130

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今日は2週連続プロレス観戦、スターダム高田馬場である。

 

スターダムはいつぶりかしらというと、結構久しぶりな気がする。

 

見てみたらちょうど一年前だった。

 

先週はアイスリボン後楽園だったが、今回はベルサール高田馬場という初めましての会場。

 

こういう高低差のない会場は久しぶりだな。

 

建物自体も新しいのか、非常に綺麗な会場で、キャパも2400と後楽園より大きいくらいだ。

 

女性客もちらほら見えるのは販促効果の賜物か。

 

近くには熱いファンが語り合っている。

 

武道館大会も控えての今大会なので、色々な布石の一つになるだろう。

 

今回個人的に見たかったのは桃と朱里のベルト戦である。

 

私は渡辺桃好きなんだけど、なんだかイマイチ日の目を見ていない。

 

当たりの強さも試合の展開も説得力も、今の選手の中ではピカイチだと思うのだが、いかんせん発信力が弱いためか、今のスターダムの方針とは少し違ってしまうのだろう。

 

対する朱里は言わずもがな、UFCとも契約していた格闘技ガチ勢であるし、プロレスも見事なものだ。

 

師匠はTAJIRIだしね。

 

団体としても一押しのユニットだし、桃のQQには団体トップの赤いベルトを詩美が持っており、またハイスピードもAZMが持っている。

 

今度の武道館ではなつぽいが挑戦するらしいから、赤以外はDDMに取らせてベルト総なめ、的な感じにしたいのだろうか。

 

ともあれ、やっぱり最後は試合で見せてくれないと、プロレスは納得感がない。

 

といって他のメンバーの試合は最近全然見ていないので、どんな感じなのかというのはあるんだけどね。

 

ちなみに、今日は久しぶりの岩谷、鹿島のシングルもあるので、どんな感じかしらというのは楽しみなところだ。

 

 

そんな第一試合はレディC、ごきげんです、ナツコの3way、レディCは初めましてだ。

 

ベテラン、中間の間でどんな感じかしらというと、まあまだ新人さんだ。

 

背高いな。

 

今日が誕生日というナツコは、珍しく?コミカル展開に。

 

流石にチェーンもなしだ。

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第一試合らしくゆるゆるしたものだが、もう少し当たり強くあってもいいのではないか、なんて思ったり。

 

 

続くは6人タッグ、スタラキ、飯田、ルアカ vs AZM、上谷、詩美のチーム戦だ。

 

スタラキとAZMも少し前まではライバル関係なんて言われていたが、今は少し交わらない印象だ。

 

とはいえ2人ともキャリアもあるので流石の動きである。

 

飯田は先の戴冠ですっかり地に足がついてきた感じだ。

 

また何かと喚くだけだった上谷ちゃんだが、最近はいい顔になってきたね。

 

正直期待されたほどの結果を出せているかと言えば、派手な動き以外はイマイチ突き抜けていない中なので、なんとか糸口を見つけたいところだろうか。

 

うたみは貫禄すごいな。

 

ルアカは注目度含めてこれからの選手だろうが、この子も確かキッズレスラーみたいな括りだった気がしたが、いつもの間にか随分大きくなっている。

 

試合についてはやはりそれなりのレベル感で展開される。

 

最後はルアカが取られてしまう。

 

しかし、入場についてはQQが1番かっこいいね。 

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続くは岩谷、鹿島による初期メンバーの記念タッグ、

鹿島はかつてのフリフリコスチュームで登場。

 

Twitterでも正々堂々と謳っていたが、開始時にはクリーンにシェイクハンド

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始まってもしばらくは真っ当に試合を展開していくが、終盤はナツコも入ってお約束な展開に。

 

場外でおもちゃの手錠をかけてもたつく場面もあったが、最後は岩谷の貫祿勝ちといった感じであった。

 

岩谷もすっかりエースになったね。

 

風格が出てきた感じである。

 

 

次はタッグ戦で、ジュリア、舞華 vs たむ、ウナギである。

 

うなぎも初めましてだ。

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どちらも団体一押しながら、たむチームは泥臭さが売りだ。

 

で、試合だがジュリアがまるで大御所対新人のような試合をしたのは驚いた。

 

ウナギのダッシュからのタックルについても全く動こうとしないあたり、これはなかなかやりやがるなと。

 

体重差がほとんどない中で、走ってくる相手を微動だにせず受け止めることは実質不可能だ。

 

にもかかわらずそれをあえてやるあたりが、試合後にうなぎにも叩きつけたプロレス舐めんな!に繋がるのだろうか。

 

倒そうと思えばできたのに、何度やってもジュリアは倒れず、挙句ヘロヘロになって心が折れたのはウナギのように写った。

 

展開的には何発目かにジュリアが倒れてパチパチパチみたいな展開がお約束だが、それをさせなかったわけだ。

 

とにかく相手をぶっ壊すぐらい強く当たれ、なんてわけではないけど、みている方もなんとなく空気を察するから、いいから思い切りぶち当たってやれよ!と思うわけだが、それができない。

 

この風景はある意味ではプロレスの批判される部分をあえて曝け出したような風景なんだけど、その通りなんだよね。

 

別に舞台が見たいわけでもダンスが見たいわけでもないのである。

 

みたいのはプロレスであって、それは手加減をするとかわざと倒れるとかそういうことではないのである。

 

ここのところは言い方が難しいんだけど、気迫ってのはそういうところから生まれるものであろう。

 

ましてキャリアの浅い未熟な選手がそんなお約束の上でやろうとしているなら、見ていても面白くないしね。

 

ジュリアについてもまだまだプロレスラーとしては序の口だ、多分本人も自覚している。

 

だから必死なんだろうなと思うよね。

 

見事な背中でしたよ。

 

試合後はなんかよくわかんないベルトの挑戦の話になって、スタラキが白に挑戦することに。

 

その先にたむ再び、みたいな感じなので、両国はジュリアとタムのベルト戦なんだろうな。

 

 

次はセミファイナル、大江戸隊となつぽい、ひめかのタッグ戦。

 

スターダムに移ってからの2人を見るのは初めてだろうか、ちょっと記憶が定かではないが、いずれにせよ最近紙面でも絶賛の2人である。

 

明らかな実力者2人に対してどんな試合をするかというところだが、正直まだまだハイプだなと思った。

 

ひめぽいは動きはいいんだけど、まだ綺麗にまとまりすぎている感じ。

 

ひめかはアクトレスの頃に見た時よりは明かに良くなっているとは思うけど、やっぱりもっさりしているし、ジャンピングニーもただ膝を上げて当たっているだけの印象だ。

 

今日は本領ではないのだろうか。

 

一方の小波、ビーはさすがだよね。

 

正直セカンドのナツコがチャカチャカと介入しすぎで、もう少し小狡いセカンドワークを見せて欲しい。

 

それはともかく、なつぽいがほぼやられっぱなしな

中で最初から攻められ続けた腕を決められギブアップとなった。

 

何気にこのしっかりとした展開をしている小波の実力を示す格好にもなったのではないだろうか。f:id:back_to_motif:20210130185532j:plain

試合後には、ひめかが舞華とのタッグで再戦を要求、私にはもう1人のパートナーがいる!はいいが、それでは取られたなつぽいの立場がないだろう。

 

以前詩美が桃とのタッグ後負けてすぐ上谷と組んだみたいな強引さとメチャクチャさがあって、絆もクソもないだろ。

 

先の白のベルトもそうだけど、もう少しちゃんとストーリーを組み立てられないだろうか。

 

 

そしていよいよメインだ。

 

最近踏み台にされがちな桃、相手はベルトを取るもいかんせん説得力が1人だけありすぎて逆に上手く乗れていない印象もある朱里だ。

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2人ともハードヒットなので噛み合うことは前哨戦でも明らか、後は試合をどう決着するかだが、まあ結果についてはそれとなく想像しつつもせめて期待したい。

 

序盤は格闘技的な蹴りの牽制から始まるが、こういう展開ではやはり朱里だね。

 

桃は重さの方が立ってるので、同じ蹴りが得意と言っても見せ方はだいぶ違うだろう。

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とはいえ流石の当たりの強い展開、エプロンでのBドライバーなど、えぐさも満点だ。

 

何度もあわやという場面もあるし、緩急もつけながら緊張感のある展開はさすがである。

 

ほんと、あと少しでいいからシャープになれば、さらに上がるはずなのに。

 

終盤にはダブルノックアウトな展開もありつつ、最後は朱里の関節でタップアウトとなった。

 

残念だ。

 

試合後、せっかくなら桃、朱里で独立して違うユニット作っても面白くね?と思ったが流石にそれはなく。

 

なんだか切ないね。

 

そして次回の試合には何故かAZMを指名。

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ハイスピードのチャンピオンでもあるため、それに配慮したコメントには、このベルトの意味は?と思わず疑問符をかけてしまうが、今のメンツから考えて他に実力者いないもんな。

 

ベルトが多すぎるんだよな。

 

 

そんなわけで久しぶりのスターダム、ほんの一年前ともだいぶ風景が違うなと改めて思った。

 

また後楽園より広い会場で見るのも久しぶりだったんだけど、やはり大会場だと音が響きにくく、特にマットを打つ音が体重や力の問題で弱い女子に至っては、どうしても寂しく感じてしまう。

 

声も出せないしね。

 

この辺りは音響などを上手く使って工夫できないだろうか。

 

選手個々での成長の差や、なんだかんだこの子は基礎力あるな、みたいなものも生で見るとよくわかる。

 

注目度も集まる中なので、今がまさに勝負時、華やかさと泥臭さの両方が女子プロは特に魅力だと思うが、変に新日本みたいにWWE的になりすぎないでほしいね。

 

無茶をしろって話じゃなくて、プロレスの面白さは選手のむき身が見える瞬間だと思っているから。

 

 

今はまだ過渡期なんだろうな。

 

ともあれ世間一般への波及は一番できそうな団体ではあるので、資本力も生かして頑張って欲しいですね。

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