今日はスターダムの横浜アリーナ大会へ。
この大会はトピックてんこ盛りで、チャンピオンシップが並んでいるのは勿論だが、今の女子プロ界のトップどころが多く参戦。
アイスリボンから退団後勢いに乗るプロミネンスは6人タッグのベルトの防衛戦、対するはフリーながら各地で存在感を示してきた安納サオリが遂にスターダム参戦。
デビュー当時も上がっていたが、当時とは比べ物にならないレベルで格が上がっているので、このカードはみんなトップクラスなので楽しみでしかない。
またこれまでシングルで圧倒的すぎる強さを発揮した橋本が、ようやく朱里と対戦。
元オリンピック候補は伊達じゃなく、ベースが違う強さを見せつけてきた中で、同じくUFCでも戦ってきた朱里である。
このカードは激アツだ。
また個人的に注目は無タイトルのタッグだが、AZMと駿河メイが遂に組んで、スタラキと元マーベラスの子とやるのだけど、今の若手女子選手の中でも随一の2人のタッグはそれだけで凄まじい。
どっちもプロレス頭が半端ではないので、どこまでキッドともう1人の子がついていけるかだ。
2人で世界に行ってくれとマジで思うので,実に楽しみ。
そのほかにもメインは赤のベルト、ジュリア対たむだが、正直話題性としては薄くなってしまっているのは否めない中で何を見せられるかだ。
ある意味1番シビアなカードだと思う。
そして女子IWGPの岩谷対モネ、これはベルト自体をどうしたいかだと思うが、岩谷がとって2人で米国市場を開拓にいくのも良いのではないか。
またゴッデスは7 up対GE の2人。
せっかくシンデレラトーナメントを2連覇ひたにも関わらず、コズエンのゴタゴタですっかり話題を取られてしまったMIRAI、ここで存在感を示したいところだが、ちょっと厳しいよなと流石に思うが果たして。
そして白のベルトは因縁の白川のリベンジだ。
先の対戦でフェニックス失敗により欠場に追い込まれ、片や上谷も軽くトラウマ状態であれ以来フェニックスを出していない。
その攻防が見どころといったところから。
あとはプロレス2戦目となるふわちゃんか。
第0試合含めて都合12試合、ボリュームたっぷりである。
ちなみにスポンサーにソフトバンクがついているらしい。
さて第0-1試合、ロイヤルランブル形式である。
新人からレジェンドまでが出揃うわちゃわちゃした試合では、同じユニットなら連携してみたり、そうでなくても急に組んでみたりと、忙しなさが売りになるわけだが、全体通していい前座になったね。
中西百重がゲスト復帰、見事な動きを見せてくる。
そしてすでに恒例になっているらしいマシン軍団はいつのまにか3人になっていたね。
途中どうもこももが打ちどころ悪かったのかタンカで運び出されていたが、ともあれ30分くらいまでひっぱった。
最後は桜井が勝ち抜け勝利、最近話題の貴婦人マイクをしっかりと見舞っていったが、なるほど面白くなっているね。
ご当地の崎陽軒のしうまいを出しつつ、それをシェアして食べなさい、という辺りにウィットが富んでいる。
いいキャラ見つけたね。
続く第0-2試合は8人タッグ、大江戸隊vsクラブビーナス+テクラ。
まるでマトリックスのような佇まいでなかなか様になっている。
DDMだが、うまいことハマるカードがなかったのだろう。
それはともかく、やっぱりテクラは動きが違う。
もっといいポジションでやらせてもらえてもいいはずなんだがな。
一方のビーナス諸氏だが、動きはもっさりしておりまだまだこれからという感じだね。
大江戸隊は実はみんなそこそこのベテランになりつつあるので、危なげないよね。
展開はやや微妙な感じだが、第0だからね。
なかなか充実した内容であった。
それにしても、近くに外人がずっと騒いでいたが、なんとなく下世話なこと言ってんのかなという感じだった。
ともあれ、こうして海外のファンも見に来るようになったのはすごいことであるよな。
さて第1試合はのっけからAZM・駿河メイvsスタラキ・星月戦。
豪華だ。
入場曲の繋ぎと映像がちょい微妙なのが残念だが、それはともかく入場からあの羽?を持って入場。
慣れなAZMはつまづいていたが、ともあれ実に陽気だ。
私は星来という選手は初めてみたが、さすがこの試合に組まれるだけあっていい動きをする。
駿河メイは得意のトリッキーな動きを繰り広げていくし、AZMもスタラキもそれを倣って動いてみせるから流石である。
この試合では交代はノータッチでオッケーのルールだったので、より試合はスピーディに展開していく。
場外でもぴょんぴょん飛び回り、まさに縦横無尽。
この試合、そのままハイスピードタッグとかにしちゃえばいいのに。
最後はまさかのAZMが星来に取られてフォール負けに。
試合後にベルト戦をアピールする場面も見られたが、まぁそうなるだろう。
試合はいやにあっさり終わったが、このタッグはまた観たい組み合わせである。
ちなみに、スタラキがメイに近寄るも、追い払われていたな。
続くはプロレス2戦目となるふわちゃん、今回も師匠の葉月と組んで、対するは詩美・天咲の前回に続きQQコンビだ。
まぁ、テレビでも放送されるから、生え抜きを写したいよね。
それはともかく、天咲は一応ふわちゃんと同期になるらしいのだが、さすがに負けるわけにもいかない。
結果だけでなく内容でもだ。
で、試合なんだけど、フワちゃんはやはり運動神経が頭抜けているんだろうな、まだ不恰好なところは多分にあったが、2戦目にしては十分な身のこなしだ。
カズチカ直伝のドロップキックもなかなか様になっている。
ただ、前回の試合でなぜフワちゃんがあそこまでファンに受け入れられたかと言えば、それはしっかりと技を受けたからである。
前回もがっつり顔面にブーツを食らっていたが、今回も詩美のラリアットをがっつりと喰らってひっくり返っていた。
一方でブレンバスターなんかも様になっており、体幹も安定していた。
大したものだ。
最後は詩美のジャーマンまで受けているのだから、しっかり練習したということだろう。
前振りVでも流れていたが、前回の試合から継続的に練習していたらしいので、伊達ではなかったね。
なので、今回も喝采の拍手を受けており、試合中も子供達はじめ会場から声援も飛んでいた。
芸能人のゲスト参加とはいえ、ちゃんと評価されていたのが良かったね。
次があるかはわからないが、なかなかの爪痕を残していった。
がんばれ天咲。
続くは早くもひめかスターダムラストマッチだ。
相手は相棒の舞華である。
ちなみに今回はイメチェンしてる選手も多く、舞華も髪が真っ赤になっていた。
入場時は口元がにやけており、何を思っていたんだろうか。
ひめかは白いドレス様のガウン?を着て入場。
リングアナウンサーは、自身もタイトルマッチ前にもかかわらず、彼女のデビュー戦でもコールを務めたというちゃんみなが担当。
実は二人は本当に仲が良かったらしい。
試合は彼女ららしいぶつかり合いを見せて、必殺も出し合って良かったのではないだろうか。
ラストはみちのくドライバーでの決勝となった。
試合後にはマイクもあったが、それもさっぱりしたもので、特にセレモニーなどもなく淡々と最後の試合も終わったのであった。
スケジュールパンパンだからな。
続く第4試合はゴッデス戦、ちょっといやな予感のするカードであったわけだが、その予感は的中だ。
試合自体は大方の予想通り7 upが終始圧倒する展開。
体格的にもプロレス力的にも力の差は歴然で、正直これでどうやって…と思っていた訳だが、ここで壮麗の得意技が炸裂する。
場外アウトだ。
シンデレラトーナメントの最後の試合でも上谷を場外に引き摺り落として両リンを取ったわけだが、まさかあれが前振りだったのだろうかとさえ思えてくる。
MIRAIは先日のシンデレラで優勝して、その文脈で負けることはないと思っていたが、この結末は流石にないだろう。
仮に結果そうだとしても、狡猾に嵌めたとかの頭脳戦的な様相でもあればともかく、単なるドロドロの展開でそうなったに過ぎない。
最後リングに登ろうとするところを何度も蹴落とす展開など、正直みていられない。
ゴリ押しの両リンはダメだろ、矢野を見習え。
試合が決まると会場の空気はさめざめしたもので、ベルトの授与が行われても拍手もまばらだった。
どうしても推していきたいらしいが、今時点での実力不足は明らかだし、これは本人たちにとっても厳しい環境ではないだろうか。
まして真面目が服着て歩いているような2人なので、開き直ってもっと主張することもないだろうから、なおさら厳しい。
どうしたいんだろうか。
続く第5試合は注目の一戦、アーティスト戦だ。
プロミネンスの実力はいわずもがな、対する安納がこの試合で何を見せるかである。
ちなみに私はどうしてもなつぽいが好きになれないのだけど、なんでだろうか。
それはともかく、カイリもいて昔ちょっと組んでたくらいのイメージしかないのだが、ともあれ個人的な思いはあるらしいからまあいい。
試合自体はやっぱり良かったね。
プロミネンスの自由なプロレス流儀が光りまくっていた。
世羅はオールラウンドでありながらちょいちょい竹刀を持ち込んでみたり、くるみは体格を生かしたパワーファイトでぶつかっていく。
そしてすずもオールラウンダーなので、そもそもプロレスの地力が違う。
正直この試合ではカイリあんまり目立ってないし、なつぽいもそんなに覚えてない。
安納は割と正統派ながら要所にオリジナルなムーブを挟んでおり、何より技が正確で綺麗だから観ていて素直にすごいと感じられる。
表情も豊かで、戦前のクールな佇まいと打って変わって激情の戦いだ。
あのたんすずたんとして名を馳せたすずともマッチアップしていく。
まあ、アイスリボンでよくやり合っていたのでスイングしやすかったのはあるだろうけどな。
試合は安納がすずを抑えて見事勝利。
早々に爪痕を残したが、納得の試合展開だったね。
ただ、プロミネンスには継続的に参戦してほしいところだ。
続く第6試合はワンダー戦、上谷vs因縁の白川戦だ。
つい先日コズエンから離脱し、自身のユニットを立ち上げたばかりで、選手としても充実期を迎えている。
ファンの期待も含めて満を持してのタイミングなのはいうまでもない。
一方の上谷は最多防衛記録も重ね、正直テーマがなくなりつつあった中で、先の試合でフェニックスにまつあわるあれこれが結果的に生まれた。
それを克服できるかみたいな焦点になってしまっている。
試合は序盤から白川が足攻めを展開、やや強引な場面も見られたがテーマはばっちりだ。
対する上谷もさすが動きはいいし、運動神経は抜群だ。
しかし、終盤に差し掛かるとフェニックスを出すかと思いきやコーナーから降りるという展開も。
おや、これは武藤の・・・ともあれそんな展開の中でも足攻めを徹底するが、遂に上谷がフェニックスを放つも、クリーンヒットとはならず返される。
その後も足4の字であわやの展開も。
武藤ばりの4の字の足攻め。
そしてラストは新技でフィニッシュとなった。
念願の白のベルトで、絶対王者となりつつあった上谷からの奪取、今後のハードルも上がりそうだが、まあ白川なら面白く回していくだろう。
次期挑戦者にはなつぽいを指名したようだが、テーマ性があるなら何よりだ。
年齢的に若くはないので、ひめかだけでなく自身の引退もそろそろ考える頃だろうから、ぜひ花を咲かせてほしいですね。
そして第7試合、ノンタイトルにも関わらずこの位置で組まれたのは朱里vs仙女の最強の資格、橋本千紘である。
先月の代々木で初めて見たが圧倒的すぎて。
ようやく雌雄を決する時が来たわけだ。
このラスボス感、貫禄が違うな。
この試合ではレスリングベースのパワーの橋本と、総合仕込みの朱里の打撃の攻防だろうと見ていたが、思った以上に全体に静かな展開が多かった。
しかし、要所要所で光るのはやはり橋本、滑るようにバックを取りにいく展開はさすがに痺れたな。
一方の朱里もさすが。
これまでの他の選手とはやっぱり基本が違う。
アイドル団体となりつつあるスターダムにあって、この試合をあえて見せるあたりが経営のバランス感覚だろう。
終盤は徐々に朱里が追い詰めるような展開になるが、橋下がベイダーハンマーをぶん回す。
その説得力たるや。
橋本の必死さも見えて素晴らしい。
あわやダブルノックアウトかという場面もあったが、最後は朱里のハイキックによるKOとなった。
なかなか痺れる展開満載で、非常によかったね。
ちょっと朱里が強引に持っていくところもあって気になったが、ともあれ緊張感のある試合だったね。
試合後は今後を匂わせるマイクも。
里村のころから交流のある2団体なので、いい関係が続くといいよね。
セミファイナルは岩谷vsモネの女子IWGP戦、初代トーナメントで決勝まで行きつつもカイリに負けて逃したベルトだが、ここに来て再挑戦だ。
正直この段階で何かを察するが、私としてはモネはちゃんと試合を見たことがなかったのでちょっと楽しみだった。
しかし、すごい髪だ。
試合自体は面白く、モネもアメリカンスタイルかと思いきや動きもいいし正確、やっぱりWWEでトップになった選手は伊達ではない。
あそこまでのハードヒットは多分想定外だったんじゃないかとも思うけど、しかしプロだったな。
試合は岩谷の勝利となったが、なんか私はちょっと切なかったね。
セコンドも誰もいない、試合後もダメージがあるだろうに誰も氷嚢すら持ってこない。
対する岩谷はいつものようにスターズのメンバー総出でロープを下げたりしている。
試合後、一度バックに戻ったモネを呼び出してそれなりに演出して見せるが、それが終わると再びリングを去るモネに目配せもしない。
外からリングを見ながら退場するモネに一瞥もくれないのはなんだかなと思った。
アイコンは結構だが、何か大事なものを無くしてはいないかと思ってしまった。
後味はあんまり良くなかったな。
モネはプロだった。
そしてメインはジュリアvsたむ、正直戦前は微妙じゃねぇかと思ったが、試合自体はさすがに良かったね。
入場衣装はお互い新コスだったが、なんかビックリマンみたいだったな。
ずっとジュリアを見続けるたむよ。
リング外のあれこれが微妙すぎてつい忘れがちになるが、試合自体はたむはいいんだよね。
ある意味では一番プロかもしんない。
対するジュリアはちょっと違う視点で見ているので、ベルト云々とは違う次元にきている。
ある意味では鈴木みのるのように、ベルトに問われない存在感になってきているからね。
それはともかく、試合はハードヒットの応酬、場外でもやり合いながらテーブルへのクラッシュももはや通常の風景になってきている。
こうしたハイキックだけでなく、頭突きも頻繁に使っており、さすがにちょっと心配になる。
過激さを求めて安易な方向に流れてはいけない、といいつつ本人たちは必死だろうからな。
最後はどうなるかという展開が続くが、たむが垂直落下式のドライバーで勝利。
こうして持ち上げた状態で止められるのは、体幹がしっかりしている証拠だし、ちゃんとトレーニングしてパワーをつけている証拠である。
悲願のベルト奪取となった。
試合後は両者なかなか立ち上がれない状態が続くのだが、ベルト進呈にリングに上がったロッシーの他人事感が半端ない。
毎回のこの感じ、なんとかならんだろうか。
それはともかく、試合後のマイクでもしっかりジュリアが美味しいところを持って行ったのはさすがだ。
ようやく団体の頂点ベルトを得たたむは今後どうしていくのだろうか。
いずれにせよ、話題性に弱いと思われたメインをしっかり閉めた二人は、間違いなくスターダムのトップだろう。
正味5時間以上の長丁場となったが、テンポよく進んでいったので冗長さはなく、全体に楽しい興行でしたね。
ある程度のネームバリューのある選手はほぼほぼ上がってきているので、ここから選手のベースを上げながらどう成長していくかだ。
今後も選手の入れ替わりもあるだろうけど、粒は揃っているし、若手から中堅、ベテランもいて、世界的にアピールできる選手もいる。
今年がまた一つの勝負の年になるんじゃないかと勝手に思っているので、引き続き頑張ってほしいところである。
しかし、今日は全タイトルが移動しましたね。