続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

噛み付くのはいいけれど

全日本プロレスも新体制となって既に数回の興行を行っている。

客入りは雑誌で見る限りではやはり厳しいようだ。

世間的には武藤の存在はやはりデカイという事だろうか。

そんな苦難の道のりの全日本だが、個人的にはいいレスラーが残っているし、結果的には全日本っぽさが出ていいんじゃないかなという気はしている。

社長もちょっと方針転換したのた、リングで試合開始前にスパーリングやったりして現場よりっぽさをアピールしようとしたりして。

今度オープン参加のトーナメントもやるらしいので、そこで一発今後の方向性も示せれば面白いんじゃないだろうか。


さて、そんな全日本絡みで一部話題に?なっているのが、健介オフィス所属の宮原というレスラー。

秋山の雑誌での発言になぜか噛み付いて、何を調子に乗ったのか、今度組まれているダイアモンドリングでのタッグで秋山が負けたら引退しろ、などと発言したらしい。

それに対して秋山が反論をした訳だが、あまりに理路整然と的を射た発言のため、これは苦しくなった宮原。

秋山からは①「負けたら引退」を要求するなら自分が負けた時の事もキチンと表明しろ、②遠くで吠えてないで直接挨拶に来い、と言った事であった。

その他にも発言の背景などについても批判しているが、それについては割愛。


で、そんな秋山の発言を受けて、何故か②についてのみ答える宮原。

昨日だかの後楽園大会に勇んで登場、件のトーナメントに参加決定と相成ったとか。

もっともトーナメント参加についてはその前に諏訪間の発言が合った訳であるが、それにしてもなんか稚拙な一連の動きである。

来場時にもエラそうな態度は崩さなかったようだが、相変わらず自分が負けたら、という事については言及しなかったようだ。

「言われた通り、一人で来ましたよ」なんて言ったらしいが、もはや滑稽でしかない。


プロレス的な視点でみれば、このトーナメントを盛り上げる為の演出の一つか?とも言えるが、そう捉えるには宮原は余りにもネームバリューも実績もない。

別にこいつに秋山に噛み付かせる事自体は悪いとは言わないけど、多分噛み付き方間違えたんだろうね。

どうやらTARUVM連中とつるんでいるらしいので、いわゆるヒール的な切り口で言ってみたものの、そもそも自分の身分をわきまえていない発言になってしまったし、ちょっと皮肉屋っぽいというか、理知的なキャラで持って行こうとしたが、基本的に頭が悪いのだろう。

単なる世間知らずが調子に乗っているとしか映らなかった。

秋山の発言に対する批判も、はっきり言って揚げ足取りにもならないレベルだし、秋山のキャリアの文脈から考えれば言わんとするところは明確である。

にも関わらず、言葉尻だけとって言ってしまったからなんとも具合が悪い。


ともあれ、いずれにせよトーナメント出場により仮にタッグマッチで負けてもまだ逃げ道が出来た訳だ。

負け犬の遠吠え的なコメントが既にイメージできているが、重ね重ね残念なのが、こいつと絡む事に寄る全日本にとってのメリットはさしてないという事だ。

まして秋山の反論①については一切言及していない段階で残念な仕掛けだった事が明白で。

仮にこいつがやられても、健介や勝彦が出てくるイメージもないし、こいつを媒介にして引っ張りだすストーリーにも必然性もない。

勝彦はノアで頑張っているしね。


全日本も心機一転の門出だから、まだまだ探り探りな所もあるだろう。

まして、ここから急転直下、秋山に弟子入りと言う形での全日本入り、みたいな話もあるのだろうか。

だけど集客力もない中途半端な若手を招き入れるメリットは今の全日本にはないだろうから、やっぱりこの一連は事故として処理すべき事案かもしれないね。

いやはや、前途は多難である。