ずいぶんショックなニュースが飛び交った。
なんと木村花が自殺したというのだ。
まだ明確な情報ではないのかもしれないが、その引き金になったのはSNSでの誹謗中傷だという。
もちろんプロレスファンではなく、出演していたテラスハウス絡みだとか。
私はみていないので知らないが、どうもその中ではたいそうな嫌われ者になっていたとか。
みている人がいるの聴いたのだけど、そりゃ台本の問題だろとしか思えないが、それをみた番組のファンの一部が過剰なリアクションがあったらしい。
ましてこの外出自粛期間で家にいる時間も多いので、そこで暇だからとみて、暇だからとわざわざSNSまで行って誹謗中傷を書き込んで喜んでいたんだろう。
一方の花も、今は試合ができない分家の中でそうしたものに晒されて、人とリアルに接しないこともあり過剰に追い詰められてしまったのかもしれない。
私は割とデビューしてすぐくらいからみていたんだけど、デビュー当時はどちらかといえばアイドル的というか、背も高く綺麗な感じだけど内向的な印象を持っていた。
今のようにはっちゃけたビジュアルになったのは割と最近である。
キャラクタとしてはヒールというよりは自己表現の塊と言ったところか。
現代的な感じで、独自色を出しつつ、これからさらに期待されるようなポジションにいたのに、こうして自死を選んだと言うのは本当にやりきれない思いだ。
そんなことは置いておいても、彼女はまだ22歳だ。
ハーフということで昔から肩身の狭い思いをしてきたというのは様々なインタビューで語られてきたことだが、そんな過去をバネにするように好きなように振舞う様が多くの支持も得たんだけど、そのキャラクタに乗っかったのかな、その企画が彼女を苦しめてしまうのは、本当になんともだ。
プロレスにしろテラハにしろ、コンテンツ自体を否定する話ではもちろんない。
それに肯定否定いずれにせよそうしたリアクションをすることも含めてエンタメは成り立っているので、一概に否定的なコメントを繰り出す人が悪いとも言い難いところはあるだろう。
ただ、やっぱり間違えちゃいけないのは、否定的であることが許容されるにしても、誹謗中傷や、死ねとか殺すとか、そういう話は全く違うということだ。
いくつかのアカウントが晒し状態にあっているが、確かにあれはちょっと違うだろうと。
明確な悪意があるんだもん。
そうは言っても、そういう奴はそういう奴だから、どこまで行っても抑えることはできないし、どうしたって起こりうる事象ではあるから、それを覚悟した上で出たんだろ、みたいな批判も一理あるだろう。
でも、やっぱそういうことじゃないだろうと個人的には思うのだ。
詰まるところ民度みたいな話になると思うけど、エンタメをエンタメとして楽しめない、ある意味では純粋なファンなのかもしれないけど、でも違うだろうと。
私はプロレスでの彼女しか知らない。
別に彼女を熱心に応援していたファンというわけでもない。
だけど、やっぱりこういうニュースはやりきれないような思いにさせられる。
私に何ができるわけでもないんだけどね。
プロレス会場でも、いわゆるヤジは飛んでいる。
その中には、思わずクスリとしてしまうものもあれば、単に不愉快にさせられるものもある。
そこがウィットというものだろうが、少なくとも死ねとか殺せという言葉にはなんのウィットもないし、面白くもなんともない。
私はお笑いも好きなのでよく見るけど、ネタの中で殺すとか死ねとかを盛り込むネタをみていると、その前までがどれだけ面白くても一気に冷める。
何がどう転んだって、その言葉は存在の否定でしかない。
そんなものが面白いわけないだろう。
冗談じゃん、ていう人の方が圧倒的に多いんだろうけど、私は大嫌いな言葉だ。
綺麗事ではなくて、昔私が散々言われて嫌な思いしかしたことがないからそう思うんだ。
私は今年35になるんだけど、22歳なんてまだ大学卒業するかしないかの年齢だよ。
新卒の子がたくさんうちの会社にも入ってきてるけど、人生これからだぜ。
そんな年齢の子らをいい大人が寄ってたかっていじめてさ、何が楽しいんだよ。
ほんと、ただただ残念でやりきれない知らせだよ。