続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

節目の先 ―スターダム

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今日はスターダムat後楽園へ。
 
この団体も旗揚げして早4年が経ったそうな。
 
当初は愛川ゆず季の受け皿的な位置づけだったのが、すっかりファンにも認知され、団体として着実に成長しているのではないだろうか。
 
今日は後楽園がかなり埋まっていたが、主催者発表では1000人強だったようで、関係者が多かったのだろうか。
 
 
それはともかく、節目大会ではあったが、カード自体はまだまだ多様性に薄い。
 
自分ところの選手でほとんどの試合を組んでいるのは大したものだが、一方で選手のケガも多く、今日も宝城カイリが先の試合でのケガで欠場、タイトルマッチが選手変更となる由々しき自体であった。
 
他にも過去の在籍選手の離脱理由の大半がケガに寄るものだから、そこは大きな課題だろう。
 
ほとんどの子が素人からの叩き上げになるし、体が出来上がるより先に技を練習してしまうからこういう事になるのではないか、という気もする。
 
若い選手が多くて勢いもあるけど、一方でそうしたケアも団体としては是非しっかりやってほしいところだ。
 
 
さて、割と毎回同じ選手を観る機会が多いので短いスパンで見ているとどうしても大きな変化を感じにくいところもある。
 
実際今回も武士女としてタッグを組んでいる彩羽匠世羅りさはいずれもいい選手。
 
世羅さんは可愛いし、彩羽はパワーも何も実に素晴らしい。
 
ホント、ケガには気をつけてしっかり体を作って、長く続けてほしい逸材だと思う。
 
対するコグマもいいセンスだけど、ちょっと技の形に寄りだしている印象もあるので、本質を見失わない事を願うばかりだ。
 
この試合はタッグだったけど、コグマと組んだはづきはまだ色んな意味でレベルが3人に追いつけていなかった。
 
技の一つ一つもそうだし、センスという意味でもまだまだである。
 
この子も17とかだか、これからどこまで行けるかである。
 
 
で、スターダムは3つのシングルベルトがあるのだけど、そのうちの一つ、ハイスピードという奴は今はイオが持っている。
 
今日は米山との防衛戦であったのだが、今日は動きに精彩を欠いていたな。
 
入場から着地でバランスを崩していたし、試合中もロープを踏み外すなどどうも締まりがなかった。
 
それでも強引に試合は決めたけど、今日はどうしたのだろうか。
 
尤も、今日はイオだけでなく全体的にやや勢いで前のめり過ぎてから回るような場面もあった。
 
それでも試合をちゃんと続けたのは彼女達がキチンと考えながら動けているからだろう。
 
 
そしてシングルのベルト2つ目、通称白のベルトだが、王者岩谷を相手に惡斗の試合があった。
 
実は惡斗はこの日ダブルヘッダーであった。
 
このタイトル戦を欠場の宝城の代わりに出た格好だが、第2試合でも6人タッグに出ていた。
 
レスラーとしてはレベルが高いとは思えないが、キャラクタは圧倒的に経っているので会場人気は非常に高い。
 
ちなみにそのタッグマッチでは負けたら木村響子率いるモンスター軍に入る、というルールだったが、負けた惡斗は拒否、理不尽に我がままを訴えるが、何故か妥協した木村からの提案で新軍団を急遽結成、そのときのリアクションは可愛かったな。
 
で、タイトルマッチはそんな新たに結成した軍団を従えて、正々堂々と情けないことを言ってランバージャック戦、つまりセコンド介入OKのルールに変更させ、見事(?)勝利した。
 
試合自体は正直マフラーホールド以外観るべきところもなかったのだが、また新たな展開を求めるスターダムにあたって、ヒールユニットの存在も必要だろう。
 
 
ちなみにこの試合でほうと思ったのは、王者岩谷の動きについて。
 
体躯の細さが非常に不安で、これまでは大好きというドラゴン・キッドよろしく回転系のルチャ技を使っていたが、この試合では大分様子が違っていた。
 
むしろ夏樹を彷彿とさせるような勢いをつかったケリ技や体当たり的な技を軸にしており、試合内容もかなり説得力が増した。
 
このままうまくこれまでのスタイルと融合できれば、更にいい選手になれるのではないだろうか。
 
 
そして最後は3つ目のベルト、通称赤のベルトで、この団体の最高位というもの。
 
現チャンピオン/世Ⅳ虎vs高橋奈苗である。
 
この試合を見て改めて思ったけど、奈苗は本当にオールラウンドなレスラーである。
 
組技も投げ技も打撃技も一通り出来るから、試合の組み立ても多様。
 
一方の世Ⅳ虎は打撃や体を使ったぶつかり系の技はダイナミックで力強くていいのだけど、細かな動きになると体躯のせいもありやはり弱い。
 
今後こういったところまで出来るようになれば、ますます磨きがかかるだろう。
 
結果は世Ⅳ虎の防衛となったのだが、次は白ベルトを取った惡斗が挑戦表明。
 
世Ⅳ虎がこれまで半ヒール的なところもあったけど、単に口の悪いベビーフェイスである。
 
大したものだね、このキャリアで。
 
ちなみにこの試合前に、アイドルなのかなんなのかはわからないが花束贈呈があったのだけど、その子達も試合を見ていたが、見ているうちに偉いのめり込んだみたいで、声を出したり手を叩いて応援している様が見ていて微笑ましかった。
 
やっぱりプロレスってコンテンツとしては非常に可能性が多い。
 
実際新日本プロレスだってここまでの規模になっているのだから。
 
 
この日は休憩時間に今年一年の興行スケジュールを発表。
 
これは新日本のドームでの手法を真似たのだろうが、リアクションはいまいちであった。
 
理由は、大会タイトル決定!という煽りであった為だろう。
 
今日はVもかなり気合い入っていたので、この調子で頑張ってほしいものだ。
 
 
ところで、大会が終わったのは14時半くらいだったのだが、今日の18時からは新日本の大会があったのですね。
 
で、びっくりしたのが階段のあちこちに新聞が置いてあって、「新日本2名分場所」とか書いてあるのである。
 
要するに場所取りなのだろうけど。
 
更に外へ出てびっくり。
 
チケット売り場に向かって長蛇の列が出来上がっているのである。
 
しかもフロアにも同じく新聞などがあって、新日人気ここまでか!とね。
 
確かに後楽園の試合はチケットが取り辛いときくが、こんなになっているんですね。
 
この人気は本物である。
 
 
次に続く団体が出てくるといいですね。