続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

今まで、そしてこれから -アイスリボン横浜文体2019

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今日は久しぶりにプロレスへ。

 

アイスリボンの横浜文体である。

 

昨年も行ったけど、それからもう1年も経つのかとちょっとびっくりしたけど、ともあれ今回は何周年でもない、純粋な興行としてのビッグマッチだ。

 

いくつかトピックはあったが、ほとんどが身内の戦いなので、外への波及力は昨年と比べると弱く、またお祭り的な興行でもなかったため、入りは結構苦戦していた。

 

私はちょいと遅れて第1試合が始まってからの到着だった。

 

まずはアクトレスも参戦の6人タッグマッチ、安納も出ている。

 

まあ順当な試合というか、いつものアイスリボンである。

 

続く第2試合は、直前でカード変更になった曰く付きである。

 

元々16歳の若手ライバル同士のシングルだったが、うち1人の朝陽がちょっとした試合中のアクシデントが元でスランプに入り、精神的な事由で試合ができなくなり、欠場したのだ。

 

代わって登場したのがアクトレスガールの子、私も知らない子だったが、入場でダンスがキレキレだ。

 

直前にも関わらずよく受けてくれたものだ。

 

それにしても、こうしたドキュメンタリー的なところが残酷な面もあるものの、アイスリボンの面白さの一つでもある。

 

 

続く第3試合は3wayマッチのベルト戦、であるが、今回はタッグマッチ式の変則試合に。

 

男子レスラーの鈴木秀樹葛西純というレギュラーはもとより、最近参加し始めたイケメンも登場。

 

私は彼を初めて見るのでそれも楽しみだった。

 

王座を争うのはチャンピオン・松本都に666のラム会長、そして松屋うのである。

 

キャラ迷子になりつつあったうのだが、髪も伸ばしてかなり女性的な印象になった。

 

しかし、試合ではほとんどいいところはなく、正直記憶には残っていないがごっつぁんゴール的にチャンピオンに。

 

自身初となるベルトなわけだが、このベルト自体の立ち位置もやや不安定だ。

 

藤田あかねもこのベルトを初のチャンピオンシップとして獲得したが、結局鳴かず飛ばずで欠場、今日復帰したんだけどね。

 

どこか周りにお膳立てしてもらってとる立ち位置になっているが、きっかけはなんでもいい。

 

ここからどうジャンプアップできるかは本人次第だろう。

 

かつては同じ位置にいたテキーラはタッグ戦線で存在感を増し、トトロさつきもタイトル戦線にこそ絡んではないがその体格もあって独自の存在価値を見出している。

 

そんな中でうのがどう自分を見せていくのか、ここからである。

 

と、ここからは気になった試合だけに絞って。

 

まずつっかvs Saree、先の大会で自ら来場して対戦要求をしたSareeだが、この文体でシングルと相成った。

 

今を時めく若手の期待株である、つっか相手にどんな試合をするかというところが注目だが、結論から言えば悪くはなかったけどつっかの貫禄がちだったというのが個人的な感想だ。

 

全然悪くないし、むしろ負けん気全開でいいレスラーだなと思ったけど、ツッカ的展開に乗せられていた感が否めない。

 

試合後にまた食ってかかるのも私はあんまり好きじゃないので、そこはいただけない。

 

まだ試合後のコメントが出てきていないのだけど、果たして今後どう続くのか。

 

つっかがディアナにも参戦かな。

 

 

セミとなったのはタッグベルト、テキーラ・ジュリアのバーニングロウvs星親子である。

 

娘のいぶきは16歳、女の子ではまさにフィジカル面では絶頂だろう。

 

図らずもほぼデビュー当時から見ていたけど、本当に成長が目に見えるよね。

 

最近女子プロレスを見ていて面白いと思う一番のポイントは、こういう成長がまざまざと見えるところである。

 

単純に動きがいいとか、できる技が増えたとか、そういうところももちろんなんだけど、なにより試合運びだったり状況適応力だったり、ちゃんとプロレスラーらしくなっていっているのだ。

 

そこにさらに親子物語が出てくる。

 

娘とリングに立つ親の気持ちってどんなだろうってね。

 

一方のバーニングロウの2人についても、沙耶はバーの店長靄っていた経験があり、実は結構年齢も行っている。

 

キャリアのスタート自体も遅かったし、10代〜20代前半で全盛を迎える女子レスラーにあっては異色の1人だ。

 

見た目は個性的ながら悪くない、動きにも華があるし、コスチュームのセンスもいい。

 

だけどイマイチ突き抜けなかったところが昨年の、まさにこの文体前後あたりからかなり変わってきた印象だ。

 

何より顔つきが変わったのが印象的で、やっぱり精神は大事である。

 

普通の社会人にあっても女性は苦労が多いだろう、周りを見てもそれをつくづく感じる。

 

私は女性に対して基本的には尊敬しているので、こうやって覚悟を決めて頑張っている姿がなんかグッときてしまうのだ。

 

またタッグパートナーのジュリアも、ビジュアルはとても美人で、元キャバ嬢という変わり種。

 

この子はデビュー当時からチャンスも多くあり、結構順調にキャリアを積んでいる。

 

すっかり心根も座って、存在感を増してきている。

 

という具合に、このマッチアップはいずれにもストーリーがあってよかったね。

 

結果はバーニングロウの防衛となったが、勝手に色々考えてグッときてしまうあたり、私も年をとったのかもしれない。。。

 

 

そしてメインは雪妃vs世羅のアジュレボ同士のシングルチャンピオン戦だ。

 

昨年に引き続きメインを飾る雪妃と、ここにきてシングル戦線に戻ってきた?世羅、以前は完全に師弟関係のようなタッグだったのが、この1年でその差はなくなり、ここにきて改めてのシングルである。

 

昨年の文体の時も書いたけど、雪妃はすでに化けている。

 

人ってこんなに変わるんだなと驚くくらいなんだけど、スタイルもいいし、美人だし、ちゃんと華もあるしストーリーもあるとあって、まさにスター選手にふさわしい。

 

足りないとしたらアグレッシブにストーリーを作っていく力だと思うが、この試合では見事雪妃が勝利。

 

再びシングル王者に返り咲いたわけだが、ここから第2弾としてどんなチャンピオン像を作っていくかである。

 

Ozアカデミーにも出てるので、そうした発信力を磨いていければもっと面白くなるはずだ。

 

ちなみに、タッグでもバーニングロウとの試合も決まったので、向こうしばらくは雪を中心に据えていくのかな。

 

 

と、駆け足ながら書いたけど、良くも悪くも相変わらず、というのが今のアイスリボンかもしれない。

 

向こうしばらくの大きな大会のスケジュールも発表されて、引き続き気合は十分だ。

 

今持ってつっかの発信力に頼ってしまっているところが団体としての弱さだと思うが、ここからどう盛り上げていくかによるだろうな。

 

ともあれ、面白い大会でした。