続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

自滅こそが・・・?

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この週末でノアがひと段落ついたらしい。
 
何かと言えば、2年くらいか、ずっとリング上で発信し続けた鈴木みのるがとうとうノアを去ることに。
 
結構批判もされていたけど、なんだかんだノア関連のニュースで鈴木みのるの絡んでいないものの方がはるかに少なかったのが現実だ。
 
正直過剰なほど煽ろうとする感じもあったけど、それでもプロレスっていうものをちゃんとやっていたのは鈴木みのるだけだったと思うし。
 
ノアの元々の団体カラーからいえば、しのごの言わずに試合を見ろ、というのが一つのアイデンティティとしてあると思うけど、それはもう今は昔である。
 
そんな試合をできるレスラーが数えるほどもいない現状の中でそんなことを言い続けるのはもはやただのナルシシズムだ。
 
まして丸藤、杉浦くらいしか業界内ですらネームバリューもない中で、外にアピールできる存在もいなければ一体誰が目を向けるのか。
 
そこへさして色々発信し続けて、大会への注目を集めるアクションをし続けたのは鈴木みのるだけだった。
 
今中嶋や北宮が少なからず注目されるのは、ほかならぬ鈴木みのるのお陰以外の何物でもない。
 
週プロに見開き広告を出したり、今やすっかり他団体までパクった「時限爆弾」という言葉だったり、いかにして人を集めるか、レスラーそのものの魅力が落ちている中で興味を引くかを一番考えていたのは鈴木みのるだと思う。
 
プロレス内流行語大賞があったら間違いなく鈴木みのるである。
 
しかし、先週末の後楽園で中嶋にGHCを挑んだものの敗退、そこで杉浦が裏切りを表明し昨日一騎打ち、杉浦が勝って鈴木軍はノアのリングから撤退と相成ったわけである。
 
 
この一連の中で注目を集めていたのも、「最後の時限爆弾」というものだった。
 
これまででいえば新メンバーとして誰かが鈴木軍に加入するというもので、これまでとは規模が違うとまで言い切っていただけに次は誰だ?とファンも含めて事の成り行きを見たわけであるが、結論からいえばそうした動きはなく、メディアでも「不発」などと言われている。
 
実際会場へ行ったファンも何も起こらなかったと怒り半ばのリアクションがあったとか。
 
ただ正直今更新メンバーを加入させるとか、そういうのはインパクトに欠けるし、根本的に何かが変わることはない。
 
鈴木本人が口を開いているわけではないからまだわからないけど、鈴木軍がノアから撤退するということそれ自体が時限爆弾だったんじゃないかなという気がする。
 
あるいは、ひょっとしたらノアの親会社が変わったことで当初の想定とか狙いが外れた可能性もあるように思うけど。
 
そういうわかりづらいことはしないと思うし、プロレスのプロレス感を損なうようなことはしないと思うけど、結果的に最後までノアの興行には寄与したわけだし、大会として注目を集めたおかげで少なからず次の展開を期待させることにもなったと思えば、それだけで十二分以上に素晴らしい功績である。
 
ただ、鈴木みのる自身は別にノアのためにというわけではなくて、根本的には自分自身の関わったものはすべからく面白くないと許せないというプロ意識が一番だろう。
 
現実的な話をすれば、鈴木軍の端レスラーと違って完全にフリーなので、次の引き合いを取るためにも爪痕は残さないといけないという意識もあるだろう。
 
しかし、そんな局面なのに年末の有明コロシアムでもなく平日の後楽園、ディファ有明というレギュラー会場ながら小規模大会でというのは、あまりにも切ないものがあるが。
 
ともあれ、これから鈴木みのるがどうするのか、また注目したいところだ。
 
 
それにしても、一方のノアである。
 
杉浦がノア側に戻りつつ、かつてのKENTAのように内部へ向けて挑発的な態度を打ち出している中で、相変わらず他の連中の生ぬるさといったら救いようがない。
 
中嶋もレスラーとしては悪くないにしても、とにかくマイクパフォーマンスが寒い。
 
オカダにおける外道的なポジションが誰かいるだけで違うのだろうけど、考えて見たらノアはマイクうまい奴誰もいない。
 
それこそ鈴木くらいなので、一度くらい鈴木側についてそこを勉強できればよかったよね。
 
北宮も評価は最近上がっているけど、個人的にはそこまで評価される理由はわからない。
 
マサ斉藤を彷彿とさせる、などと言われているが、本当にそうだろうか。
 
俺は本家マサさんはあまり知らないけど、私が見た試合ではそこまで引っかかるところはなかった。
 
あれが評価されるということは、どれだけレベルが低いんだという気がするがどうなのだろうか。
 
以前と思えば思い切りよくやれているのだろうけど、そこまで評価するのはまだ早くないか?
 
とはいえ、この2人はまだいい方だ。
 
レベルはともかく頑張っていると思うし、なんだかんだ言っても応援している。
 
問題なのは復帰しても結局何の存在感も示せない潮崎と、マスクを取って生まれ変わった的なことを示すも何も変わっていない谷口。
 
しょっぱい2人はタッグで活躍中だ。
 
ジュニアの小峠、原田も相変わらずパッとしない。
 
石森は大人しすぎる。
 
他の連中なんて語るに足りない。
 
要するに、鈴木軍との一連の中ですらのうのうとしている連中ばかりで、何も変わっていないではないかという話である。
 
ウェブ媒体でもそこへの危機感を書くところがようやくあるけど、どちらにせよノアは相変わらずやばい。
 
G1によって改めてレスラーとして注目された丸藤と、1人殺伐たる雰囲気を漂わせる杉浦、この2人によってどこまで清浄化できるかがポイントである。
 
いずれにせよ、この状況で団体内抗争とか言われても誰も興味ないだろう。
 
こういう状況を見ても、鈴木みのるの仕掛けたという最後の時限爆弾は、彼らが去ることでしょぼい所属同士のしょっぱい試合しかできない奴らによる自滅を招くという、まさにノアの存在自体を揺るがす状況こそがそれではないかという気がするよね。
 
 
いずれにせよ、どうなるのかね、ノアは。