最近、ふと思い立ってプロレスでも観に行こう、と思って試合日程を調べると、何故かWaveの試合に当たる事が多い。
まあいいや、という訳で当日券で観に行く。
案の定残っているから、一番安い席で観る事にしたのだけど、今回は結構空席もあったね。
既に恒例となっているシングルにリーグ戦1日目ということで、それなりの節日にも関わらず、まだまだ団体力としてはこれからだろう。
GAMI の手腕に期待である。
さて、今回は団体所属でも出ていない選手もいたし、もはや恒例となっている他団体選手の出場もあり、試合数は10試合と結構ボリューミー。
出場選手の中では藤本つかさあたりは非常にいい選手なので観るたびに感心する。
所属はアイスリボンだけど。
所属では桜花、渋谷、大畠ら元JD勢。
その他山形らのフリー中堅も出ているので、そのあたりの安定化はさすがである。
で、今回の興行で目を引いた試合をいくつか。
まず下野佐和子という選手。
ずんぐりした体系に頭にバンダナを巻いたような格好で、アマレスのようなコスチュームの為非常に地味、しかし顔をよく見ると割と上品な顔立ちをしており、試合内容は体を活かした説得力抜群ノ非常にいい選手である事が知れた。
ただ、いかんせん地味なのである。
今少し売り方を工夫すれば、もっといいレスラーに慣れるかもしれないのに。
ついで大畠vs新人/夏すみれ。
どうやらこの前に5番勝負とて試合があったらしいが、その不甲斐なさゆえかリマッチとなったらしく、その試合との事。
一応師匠?たる大畠がテスト的な事をするみたいな位置づけであったようだが、結論からいうとタルイ試合だった。
新人らしく感情を前面に出して、はいいのだが、単に大声を出しながら叫んでいるだけで、肝心の攻撃には意地をあまり感じない。
泣きながらやらされているような感じで、興醒めなんだよね。
新人だから知っている技が少ないのも仕方ないし、出来ない事が多い方が当然である。
しかし、それにしても技も試合もお粗末。
悪いけどそれで喜ぶのはまっすぐなファンだけで、私のような団体一見のプロレスファンには何も刺さらない。
肩を上げた回数が評価の指標ではないはずである。
次いで広田vs山形。
広田と言えばコミカルレスラーの代表格な訳だが、今回はコミカルを完全封印、シリアスな試合を展開したのだが、体力面はさすがに厳しい者があったが、しかし技術はかつてガイアにいたのは伊達ではないとばかりに光るものを見せた。
場内も幾度となくどよめく。
飛び技よりも堅実なグランドを展開したのもなかなか渋くていい。
最後は見事丸め込みで勝利。
やっぱりこの世代はなんだかんだ基本的な技術はしっかりしているという事だろう。
そして春日vs松本。
松本は女子ながらに大型のパワー型、対する春日は普通の女の子と変わらんやん、というような細身。
既にデビューして10年近くになるはずだが、いつまでもウダツが上がらず、個人的にはまだやっている事実そのものが驚きという存在である。
いい加減線をひく頃じゃないか、という思いもあるが、今日の試合は良かったね。
まあそんなキャリアではないけど、以前見たよりもずっと技のキレもあって、ちゃんと試合として展開している。
まあ、数分の短い決着だったけど、着実に成長は見えたので個人的には驚きでしたね。
引き続き頑張ってほしいね。
ついで桜花vs木村。
桜花も正直ここまで続けているとは思わなかった。
JDの頃は運動神経ゼロみたいなどんくさい試合だったが、体格とキャラを活かした自分のスタイルを確立できており、対する木村も総合に出たりバチバチもやったりとかなり女子にあっては独自色の強い選手だが、ちゃんと成り立っていたものね。
途中ややだれる場面もあったが、試合はドロー決着。
危ない場面もあったけど、団体トップは伊達ではないね。
この人も相当レスラーとしてはレベルがあがったよね。
そして今話題の紫雷未央vs志田。
未央は4団体所属になったといって話題になったが、結局それも女子プロファンの間で僅かに話題になる程度で、それにより一体何が変わったのかが定かではない。
むしろ背中にテーピングも見えた事から、体に無理を掛けているだけではないか、という気がせられた。
動きは切れもあるし、技も精度が高い。
試合自体も動きがあっていい試合だったのだけど、色々と勿体ないよね。
なにかその話題をもっと外に訴求できるような仕掛けをしないと、女子プロの根本的な底上げにはならないよね。
やっぱり外から何かをもたらせる人がいないと難しいのだろうね。
と、サクッとさらってみたけど、正直に言って今中心にいる桜花らの世代含めて、かつて大きな団体のあった頃からいる選手と比べると明らかにベースが違いすぎる。
中心選手らはさすがに頑張っているけど、根本的な問題なのだと思う。
その意味でも、GAMIや参戦している山形や浜田文子なんかがそこもしっかりとケアしてあげられるような土壌ができれば、もっと競技としての訴求力が増すはずだし、対外的なアピール力も増すのではないかという気がするね。
せっかく頑張っているのだから、報われる環境があればと思うね、ファンとして。