最近また生でプロレスを見ることから疎遠になっており、もっぱらメディアで追いかけている状態である。
主だった団体の動向自体は追っているものの、実際どうなのかというところはやはり生でみてこそ。
どれだけメディアで賞賛されていても、実際にみたらそうでもないなというのがよくある話なので、本当はちゃんとみに行きたいんだけどね。
なかなか忙しくてままならないのである。
そんなメディア追っかけな私だけど、なんだかんだすごいなと思うのはスターダムである。
アイスリボンの方が団体としては勢いがあると思うけど、一方でぶち抜けた存在が出てこないというのが課題だと思っている。
あの団体の選手がWWEで活躍する姿は正直イメージできない。
WWEでなくても、海外で試合をするイメージがなかなか出てこないのである。
それこそトップのつっかでさえも、海外ではそこまで受けないのではないか、というのが正直なところだ。
彼女はプロレスラーとしての実力は国内屈指だと思うけど、オールラウンダーすぎるという気がしているのである。
アイスリボン自体、どこか日本的な感じが強いので、それはそれで大事な価値だけどね。
で、スターダムの何がすごいって、なんだかんだイオやカイリなど、世界的に評価できるであろうレスラーがいることである。
今の所属で言えば、岩谷麻優だろう。
彼女はスターダムの1期からいるので、年齢の割にキャリアのある選手である。
一方で体躯の細さは当時からあって、練習嫌いというのもいわれていたので、そこがもったいないなと常々思っていた。
そんな彼女は、今や団体でも中心的な存在だし、今だに体の線は細いけどそれを超えるだけの試合をできることは、リングを見ている人なら誰でも分かっていることだろう。
実際そういう評価もあって、今は海外の団体のベルトを持っている。
それをスターダムのリングでも防衛線をやってみるわけだけど、正直ファンとしては歯がゆさもあるのである。
もっとアグレッシブに、強気でいけば、多分今よりももっと大きな成功を手に入れていてもおかしくないし、少なくともレスラーとしてのポテンシャルはそれくらいのものは持っているはずなのである。
怪我に泣かされて欠場も多いので、その点では今の段階でWWEは厳しいと思うけど、国内でも屈指だと言って差し支えないはずである。
彼女自身の野心やモチベーション的に、今から世界を目指そうと思うかと言えばそうでもないと思うし、世界ツアーをやるほどのメンタルもないのではないかとは思う。
でも、やっぱりもったいないなと思ってしまう。
今スターダムのチャンピオンは、実質渡辺桃だろう。
赤いベルトは花月が持っているが、生え抜きは桃の方だし、花月自身もどこか自分のポジションを団体の中心ではなく過渡期における踏み台になろうとしている感もあるから、あと1年後に色々の状況が見えているだろう。
その中で、ポジションも確立しながら団体にとどまっている岩谷には、正直歯がゆさを感じるしもっと欲を出せよ、とも思うんだけど、彼女にとってはこれが幸せなのかもしれない。
才能と野心が必ずしも足並みを揃えるわけではないからね。
そうはいっても、才能を評価する方が勝手にすると思うし、すごいんだからもっとやっちゃえよ！というのはファンの勝手な願いである。
試合スタイル的にも海外でも受けると思うしね。
彼女のスタイルも、そんなに長くは続けにくいと思うから、体や年齢が許すうちは、もう少し欲を出して、向こう見ずにやってみても欲しいな、なんて思うよね。
