続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

若手が元気 ―スターダム

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今日は久しぶりにプロレス観戦へ。
 
スターダムが後楽園でやるとの事だったので、当日券で入場。
 
今時女子で対した目玉もないのに集まった人数はまずまずだろう。
 
といっても割と注目カードはあったか。
 
最近後楽園で見ている試合のほとんどが女子である。
 
タイミングが合わないんだよね。
 
 
それはともかく、観るごとに団体としてはレベルが上がっているように思う。
 
とはいえ選手の入れ替わりもやや多いので、それが気になるところである。
 
いつの間にか鹿島って子もいなくなっているし。
 
ともあれ新人も出てきているからまだいいのだけど。
 
 
で、今日の試合で印象に残ったのは、若い子4人のタッグ戦であった。
 
期待の新人、彩羽とアイスリボンの世羅という子のタッグvsこぐま・くるみの3文字コンビ。
 
この試合は各選手のポテンシャルもよく見えて、まさに若いチカラと呼びたくなる勢いもあって素晴らしかったね。
 
まず彩羽。
 
デビュー戦が昨年のゆずぽん引退試合となった両国で、ゴールデンルーキーと言われるだけあって里村相手に中々の見せ場も作っていた。
 
それから大分経った今であるが着実な成長をしているではないか。
 
まず何より圧倒的に運動神経がいいし、動きをとっても瞬発力も発想力もセンスがいい。
 
この子は期待値高いですね。
 
 
次にその相方の世羅。
 
まずビジュアル的に可愛らしく、アイスリボンらしく実に動きも華やか。
 
藤本を少し想起させる面もありつつ、とにかく魅せる事が上手。
 
動きも全般いいし、今後もっとこれぞという動きが出来るようになればもっといいだろう。
 
 
そいでくるみ。
 
14歳だかで最年少ながら体格は一番でかい。
 
いわゆるタンク型のわかりやすいレスラー体系だが、その体躯に似合わずまあよく動く。
 
前宙しながらのセントーンまで出来てしまう身体能力の高さは、WAVEの下野辺りと重なるところがある。
 
スターダムにはいないタイプのレスラーなので、ビジュアル面は期待できないが世Ⅳ虎みたくうまくキャラを確立できれば独自のポジションを築けるだろう。
 
 
そして最後にコグマ。
 
身長は一番小さく、見た目にもいかにも弱々しい感じなのだけど、実際の試合は運動神経抜群でバネもある。
 
しかもこの子もプロレス的なセンスはいいもの持っているのではないだろうか。
 
彩羽との攻防にはなかなか目を見張るものがあった。
 
ただ、いかんせん体が小さい分パワー戦法はどうしても映えない。
 
なので、これから如何に自分なりのスタイルを作って行くかである。
 
小柄の割にはチカラはあるようなので、それを相手に寄っていかに使い分けるか、と言ったところだろうか。
 
 
この試合は正直痺れたね。
 
スターダムはいい新人に恵まれているから、これからがまた楽しみである。
 
 
他の試合としては、岩谷vs脇澤のシングル、宝城・奈苗vs世Ⅳ虎・イオのタッグのチャンピオンシップもあったのだが、いずれも課題の浮き彫りになるような内容であったと思う。
 
まず前者については、岩谷の体が相変わらず細すぎる。
 
それでも以前よりは大分体も作ってきているけど、まだまだレスラーとしては心もとない。
 
今回の試合も、ほぼ一方的な脇澤の攻めに苦しみ、最後は半ば強引に決めた感じ。
 
引退決意をしていた脇澤に対しては、もう少しチャンピオンらしい試合をしてほしかったところだ。
 
プロレスセンスはいいものを持ってると思うから、本当にしっかり練習して体を作って行けばもっといい選手になれるのに。
 
 
そして何気に注目カードのメインのタッグだが、まず世Ⅳ虎、イオは個人技はすごいがタッグとしては今一という事。
 
まあ急造チームのようなので仕方ない部分もあるが、今一連携などタッグの醍醐味がない。
 
そして宝城。
 
魅せ方という意味では非常に意識的だし、個人的にも好きな選手なのだけど、試合運びにはやはり課題が多い。
 
やられっぷりは素晴らしい。
 
でも攻めのテンポが非常に悪い。
 
過剰なアクションは時に適度に引っ込めてもテンポや間をもっと意識して攻めないと、試合の緩急がずっと緩みっぱなしである。
 
ハイスパートな攻めのパターンを作れれば、それぞれの技のフォームは奇麗だからレスラーとしてもっと上に行けるのに。
 
奈苗はやっぱり安定感抜群である。
 
この試合も奈苗がいなければもっと観れないものだろう。
 
このレベルに誰がいち早く追いつくかで、この団体の未来も変わって行くだろう。
 
総じてタッグマッチは単なる削りあいだけではない難しさがあるから、それがもっと面白くできるようになれば、プロレスとしてももっといいものになるだろう。
 
 
などと偉そうに書いてみましたが、本当にいい素材は揃っていると思うので、後はいかに試合で魅せられるようになるかである。
 
女子にありがちな無駄に声だけ張り上げているだけの試合とは明らかに違うので、それは女子にあっては大きな武器だと思う。
 
ビジュアル的にも華やかな選手も多いから、他の団体よりも色んな意味で可能性があるしね。
 
引き続き頑張ってほしいものである。