続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

地上波なのに

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昨夜遅くに地上波でスターダムの特集が放送された。
 
NHKの番組の一部でイオと宝城は密かにテレビに出てはいたけど、こうして前面に出るのはもちろん初である。
 
其れ以前から少しずつ一般層への露出は増えており、それこそももクロのライブに呼ばれたり、そこで試合をしたりしたことで明らかにファン層は女性層を中心に増えていったし、恐らくSNSなんかではかなり認知も広がっていただろう。
 
そこへ来て深夜枠とはいえ、とうとう地上波である。
 
果たしてアメトーク以外でこうしてプロレスが紹介されるのは何年ぶりだろうか。
 
 
番組は大きく前半、後半で構成が別れており、まず前半ではイオ、宝城、岩谷の3人を軸に日本人選手5人が紹介されたドキュメンタリー風。
 
ナレーションはももクロの子。
 
せっかくなら渡辺桃とかも紹介してあげれば良いのに、と思うが何か事情があったのだろう。
 
高校生ながら頑張っているのも十分面白いコンテンツになると思うが。
 
そこでは昔の試合も流され、奈苗やコグマやはづき、星輝や外人勢ではチェルシーなんかも出ていてちょっと懐かしい。
 
またセンジョとの合同練習の場面もあり、里村も名前が紹介されている。
 
途中ブル中野もコメントを挟む場面もあるのだけど、正直全体的に言って今一だった。
 
始って早々にメイクアップしたヴィジュアル押しのカメラアングルをかます訳だが、そこは後でよくね
?という話しである。
 
意図としては「こんな女の子らしい綺麗な子達がプロレスラーなんですよ!?」という意外性みたいなものを狙ったのかもしれないが、ちょっとやり過ぎ。
 
その後の練習風景でのスッピンとの対比で「真剣なんです」という演出なのかもしれないが、やり過ぎ。
 
それに一気に個人にフォーカスしすぎている印象もあり、もう少し女子プロの全体像的な魅せ方があっても良かった気がするが、まあそこはスターダムの番組だから仕方ないか。
 
 
後半はテレビマッチと言う事で、特設会場でのエキシビジョンマッチ2試合。
 
1試合はイオ、宝城が対峙するタッグマッチ、2試合目は正体不明のマスクウーマン対決、といういかにも茶番じみた試合である。
 
試合については、ちょっと展開を作りすぎたような感じで、カメラワーク、実況、解説いずれもなんか残念。
 
選手個々に見ていくと、イオはさすがの安定感、やっぱり肝が違うんだろうな。
 
一方宝城はちょっと固くなり過ぎというか、ある意味これも彼女のキャラなのだけど、ちょっと空回った印象があった。
 
それにしても、実況か解説が「これが現在の女子の最高峰の試合」といってしまうのはどうかと思う。
 
もっと普段の方がすごいって。
 
2試合目は岩谷の夢をかなえる的な試合で、まあこれはこれで良いと思うが、今回の主役は彼女だったのだろうか。
 
ここでも解説がビギナー向けなのか既存のファン向けなのかわからない内容ばかりで、一体誰を意識しているのかわからない。
 
試合後、控え室でマスクを取ろうとする時に暴言を吐きながらイオが暴行するのだけど、これはダメだろ。
 
プロレス知らない人が見たらアレで一気に弾くって。
 
意味わからないし。
 
多分、プロデューサーが誰か知らないけど、「女子プロはこういう女の嫉妬や云々」とか思っているからなんだろうね。
 
別にそれはそれで自然な感情としてある分にはいいけど、あれではイオのネガキャンにしかならないし、ホントセンスないと思った。
 
せっかくの地上派放送なのに、なんかこう、表面的なところがフォーカスされている感じもして、ホントもったいない感じだな。
 
 
果たしてこれを見てどれだけの人が女子プロの興味を持つのだろうか。
 
どうも制作者の自己満足感だけが見えてくる気がして、なんかもっとやり方あったのではないかと思う。
 
この団体自体もアイドル売りしているところがあるから、そういうコンセプトには沿っているのかもしれないけど、誰に向けているのかがすっごい中途半端な感じがして。
 
 
ともあれ、一度試合を観てみてほしいですね。