続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

プロレスは面白い -年末年始のあれこれ

f:id:back_to_motif:20200105221826p:plain

令和2年、今年もいつになく何もない感じで個人的には年明けを迎えてしまった。

 

去年とは全然状況もなにも違うはずだが、何も変わっていない・・・。

 

これが人生というものか。

 

そんな中だが、世間では年末年始と格闘技イベントが行われており、いずれも昨年よりも活況を呈していた。

 

 

まずはRIZIN

 

なんだかんだ定期的に開催されており、一定の規模拡大を見せているのは嬉しい限りだ。

 

相変わらず運営側の妙というよりはシンプルに出場選手の質がいいことに尽きるだろう。

 

今回はUFCに次ぐ?メジャー団体、ベラトールとの共同興行のような形だったが、その目玉の一つがヒョードルの日本最後の試合。

 

昔から見ていた総合格闘ファンとしては胸熱な試合だ。

 

しかも相手はランペイジ・ジャクソン、かつてはPRIDEミドル級の王座をシウバと争った選手だ。

 

完全に懐メロだし、試合結果については色々言われているが、個人的にはこれでよかったのではないかと思っている。

 

そのほかの試合も面白いものが多くて、無名選手でもいい試合をする選手がたくさんいたね。

 

テレビ放映も、以前のように何度も同じ煽り映像を流すような愚行ではなく、試合をより多く流してくれたのはよかったね。

 

せっかくなので、このままもっと頑張って欲しいね。

 

 

そして年明けには恒例の新日本プロレスの東京ドーム大会、今年はなんと2日間開催という勝負に出たが、結果として大成功と言って差し支えないだろう。

 

今回はジュニアの伝説、獣神サンダーライガー引退試合もあった訳だが、この試合自体は至極あっさりしたもので、連日ライガー自身がフォールされて負け、さらにセレモニーのようなものもこの大会では行われなかった。

 

ライガーだぜ?もっと盛大に送ってやろうぜとも思うが、後日イベントをやるようなのでそちらに譲るとしよう。

 

ベルト戦も多く行われたが、個人的注目はKENTAvs後藤。

 

 WWEでは芳しい成果を出せずに帰ってきた手前、KENTAは周りが思う以上にシビアに状況を見ていたはずだ。

 

それに対して抜群の安定感を見せるのは後藤、体格的にも技的にも風貌的にもいいものをもっているにもかかわらず、どうしようもなくしょっぱい。

 

その理由は明確で、要するにプロレスラーとして重要なセルフプロデュース力がなさすぎるのだ。

 

KENTAといえばタイトルマッチ前のTwitterでのやりとりがもはや名物になりつつあるが、そうしてしっかり話題を作ってキャラクタとしても色々やっているのは誰の目にも明らかだ。

 

一方の後藤、天然といって仕舞えばそれまでだが、それにしても自覚がなさすぎて、流石に見ていて情けなくなる。

 

そこをあからさまにKENTAに指摘されてもなお変わらない様を見ると、本当にセンスがないんだなと思うわけだ。

 

まあ、知っていたが。

 

よかったら下記の記事も読んでいただきたい。 

back-to-motif-2nd.hatenablog.com

 もう4年近く前に変えた記事であるが、この時となにも変わっていない。

 

今回の試合は一応後藤の勝ちであったわけだが、この後後藤がどうベルトを高めていくのかはイメージがつかないし、むしろIWGP、ICの統一チャンピオンとなった内藤の晴れ舞台を一気にKENTAがかっさらったことを思えば、もはや後藤、並びにNEVARのベルト自体が新日本にとって価値のないものになったという証左ではあるまいか。

 

実際、試合後のコメントでもこの試合だけで完結しており次が全く見えてこない。

 

一方の負けたKENTAは含みのあるコメントをした上で実際にたいそうな行動に出た。

 

そして、週プロモバイルのこの試合を伝える記事のトップはKENTAなのである。

 

これが結果だ。

 

ともあれ、こうしてKENTAはトップ戦線に絡むところまで来ているのだから大したものだ。

 

是非ほかのレスラーも見習うべきところがあると思う。

 

このドーム2連戦は、さすがのクオリティでいずれもいい試合が続いたわけだが、個人的に今後も含めて期待したいのはスターダムの試合だ。

 

どんな内容だったかはわからないが、試合時間から考えてハイスパートにダイジェストみたいな試合だったんだろうなと思うけど、果たして新日本のファンにはどう響いただろうか。

 

今後の試合でも、しばしば物販などに登場するようだが、試合自体は悪くないはずである。

 

特に女性の方が、今の女子プロレスって面白いと思えるところが多いんじゃないかなと思う。

 

どうなるかはわからないが、これを気に女子プロレス全体にも波及していって欲しいね。

 

 

と、かなり駆け足気味に気になったところだけを書いたけど、なんだかんだプロレスはその勢いをますます増している。

 

ヤラセとかなんとかをいまだにいう奴がいるが、そんなことは大した問題ではない。

 

スポーツエンターテイメントとしてはとても高度だし、フェイクとリアルの交わるものだからこその面白みもある。

 

こんな側面があるのは他のどのジャンルにもないと思っている。

 

なんだかんだコンテンツとしてのプロレスは面白いのである。

 

もしヤラセとか八百長とか思うのであれば、その目線で見ればいい。

 

私も最初はバカにしながら見ていたからね。

 

でも、見ているうちにその摩訶不思議な世界観がなんだか愛おしくなってくるし、結局そこにいるのはリアルな人間だとどこかで気が付くはずである。

 

彼らは役者ではなくてプロレスラーなのだ。

 

エゴもあるし、虚栄心、自尊心、承認欲求などいろんなものがあるから、どうしてもそれが出てきてしまう瞬間があって、そこにどうしようもないほどの人間臭さが出てくるのだ。

 

それが私がプロレスが好きな理由の一つがあるんだけど、是非くだらない理屈に捉われる前に面白がって見て欲しいよね。

 

 

余談だが、今年は年末年始の多くのプロレス興行が概ねソールドアウトしている。

 

おそらく新日本の余波が大きくあるとは思うけど、それが思った以上にいろんな効果を生んでいると思うのだ。

 

プロレスが面白い。

 

今年もいい展開に期待したいね。