続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

勢いのなせる技 −スターダム大田区体育館

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今日はまたぞおろスターダムの大田区体育館へ。

 

他に予定もなかったし、何よりカードがかなり充実している。

 

まずメインの朱里と世羅だが、アイスの時にも何度かの対戦があったがお互い立場も変わった中での対戦だ。

 

岩谷、詩美、ジュリアと下している朱里にとって、正直中にはあとはたむくらいしかいないので、このレベルの他団体選手との絡みはやっぱり観たいと思うよね。

 

またカイリも両国に続いての参戦、たむと組んでのタッグ戦だが、ブランクがある分今は肩慣らし中だろう。

 

キッドとのシングルはあったものの、もう少し勿体ぶってもいいだろうし。

 

その他の試合も基本的には全ベルト戦があるので、なかなかの気合と入り様だ。

 

ちなみに今日はゲストでグレオカが解説につくとか。

 

さらに余談だが、私は今日が誕生日なのだが、初めて生でプロレスを観たのはもう18年前の同じく誕生日で、まだ橋本ありし頃のZERO-ONEであった。

 

大谷には無事回復して欲しいよね。

 

ちなみに、ひめかも今日が誕生日で、なんとちょうど一回り違う年齢だと知った。

 

くふふ、歳を取ったと実感する瞬間である。

 

ともあれ、今日は前回よりも1つ高いチケットを買ったのだけど、ちょうどリングのど真ん中辺り、コーナーも邪魔にならずめちゃ観やすい席だった。

 

ちなみに、今日は全10試合とボリューミーながら、全体的にテンポもいいし、試合もいい試合が続いて非常にいい大会でしたね。

 

 

さて、最近では恒例になっている第0試合だが、飯田は今はこの位置なのか。

 

復帰してまだ間もないので肩慣らしだろうか。

 

割と新人の多く出たカードだが、こもももレディもだいぶ良くなったよな。

 

 

本編は17時からスタート。

 

こちらも恒例となってきているフューチャーの試合で、羽南とルアカである。

羽南はルアカからベルトをとって以来の再戦となるが、あの時の感動は何処へやら。

 

なんだかひどくあっさりしているし、なんなら防衛戦の前から次の相手について話しすぎではないだろうか。

 

同じ事がワンダーにも言えるのだが。

 

試合そのものは良かったのですよ、羽南も成長期なのか試合のたびに成長も見られるしね。育ち盛りの団体はこういうところが面白い。

 

だからもう少し前段も丁寧にやって欲しいな。

 

次は稲葉ともかだ。

 

 

続くはノンタイトルのタッグ、プロミネンスのすず、藤田、もちに対するは月山、ウナギ、ちゃんみなのコズエンである。

 

この試合は月山がすずに噛み付く形で決まったのだが、今やいつ誰に月山が勝つのかというのが一つの関心になっており、謎に難しい局面である。

 

この外敵のタイミングで、とも思ったがそうはならなかったのはさておき、試合内容自体はよくなっている。

 

と言うより、個別の技などを見ていけば他の若手と別に遜色ない様に思うがどうだろうか。

 

まぁ、勿体ぶっているようなところはあるだろうが、流石に見ていて可哀想になってくる。

 

他の選手については、ちゃんみなはいつの間にかブレイクスルーしてるね。

 

試合の流れや技など、トータルでレベルが上がっている。

 

一方のウナギは、以前よりは思い切りも良くなって格段にレベルは上がっているけど、全体としてテンポが悪い。

 

技と技の繋ぎとか、間が空きすぎていて、言ってしまえば見せる事優先になり過ぎている感がある。

 

相手を待たせちゃダメよ。

 

一方のプロミネンスは、すずはすっかりビールが板についているが、いい感じに成長しているね。

 

もちはなんだかんだ安定感あるし、以前よりも動きがキレているので、どこをとんがらせるかだな。

 

藤田はキレは難しいから、その重さをどう太々しさまで昇華させるかではなかろうか。

 

続くは岩谷のSWA戦、相手は宇宙人という事でフキゲンたが、やっぱり箸休め的な試合であった。

 

フキゲンも言うても実力者なので見せるところは魅せるけど、そりゃ、ね。

 

ただ、海外から挑戦オファーが来ていると言うから、今はタネを仕込んでいるのだろう。

 

 

そしてハイスピード戦のAZM、対するはテクラである。

 

タッグではしばしば負けを食っているテクラだが、シングルはほとんどベルト戦ではないだろうか。

 

それだけ実力を買われている一方で、まだ実力に見合った待遇でない様にも思う。

 

個人的には好きなんですよ。

 

ただ、AZMはやっぱり別格なので、この試合では2人がどんな絡みをするかである。

 

前回の大田区では駿河メイと異次元な試合をやってのけたが、テクラとはどんな試合を見せるかである。

 

今の課題は勝つ事以上に試合そのものの拡張だろう。

 

結論から言えば、テクラの器用さとAZMの幅広さを示した格好だろう。

 

ただ、テクラは後半やや息切れした感があったので、その辺りは引き出しの差か。

 

試合自体はハイスピードらしさもありながら、トリッキーさもあって良かったですね。

AZMが無事防衛となったが、次はコモモだそうだ。

 

AZMにとっては違う意味で試練の試合だろう。

 

 

続くは2つ目のノンタイトル戦、詩美、天咲に対するはカイリ、たむのタッグ戦。

 

期待の新人天咲の試練のうんちゃと謳われているが、カイリとこのタイミングで組まれるのはいい経験だろう。

みよ、この新人の負けず嫌いの隠せなさ、いいね。

 

どんな試合を見せるかが見どころだったが、思った以上にカイリは厳しく攻めるし、たむもそちらのモードだったので本当に試練の1番であったね。

 

デビュー以来、1番きつい攻めにあったのではないだろうか。

タッチもさせてもらえず捕まる時間も長かったし、途中で走れず崩れるような場面もあったが、それでも最後は自らタッチを要求して、前に出ようとしていたのでやっぱりこの子は根性あるんだね。

カイリの必殺エルボーに沈んだが、実際はその前の裏拳でグロッキーだった様だ。

 

試合後はカイリがメッセージを投げる場面があったが、ある意味でプロレスファンが何を観ているのかを代弁した様な絶妙な立ち位置の発言だったと思う。

 

立派になって…

割と新人だった頃から知っている選手だったので、やはり思い入れというものはあるよね。

 

しかし、動き一つ一つでもやっぱり華があるな。

 

 

ここからまたタイトル戦、まずはゴッデスのベルト戦で、葉月、コグマに対するはジュリア、櫻井まいだ。

 

DDMに入って以降成長目覚ましい櫻井だが、こうしてタッグとは言えチャンピオンシップまで来たのは大したものだ。

 

長かった髪も切ってイメチェンしてたね。

 

対する中で、個人的には葉月にもっと弾けて欲しいところだが、この試合ではジュリアとの絡みもどうなるかと言うところであった。

しかし、やっぱりタッグとしてもプレイヤーとしても、明らかにFWCの2人の方が実力は上だったな。

 

連携技もまあスムーズだし、畳み掛ける速度もさすが。

 

決める時の技の重ね方もなかなかえげつないしな。

 

無事防衛を果たしたものの、櫻井はグッと良くなったね。

 

変に飾り立てるよりも、これくらい泥臭く当たる方が、元々の性に合ってたんだろうな。

 

もうフューチャーのベルトは眼中にないだろう。

 

 

続くはアーティスト、防衛記録のかかるまいひめぽいに対して、大江戸隊のキッド、桃、鹿島である。

みんな生え抜きだね。

 

まぁ、この3人なら結果は押して測るべし。

 

まいひめぽいもみんないいし、タッグとしても見た目も含めて良いチームですよね。

 

チーム感で言えばやっぱりまいひめぽいだったな。

 

長く組んでるのもあるだろうが。

 

それに対して大江戸隊は個々の実力で突破した印象である。

 

途中介入とかあったけど、正直トッピング程度であれで勝敗が決した訳でもないし。

 

しかし、ナツコは本当によく仕事してるな。

最後は解説のオーカーンに絡んでいた。

 

 

そしてセミファイナル、上谷とMIRAIのワンダー戦だ。

今年のシンデレラで優勝してここで更に弾みをつけたいMIRAI、対するは着実に実力を上げつつ、個人的にはもう少し発信力に期待したい上谷。

 

身体能力も、スタイルも、キャラクタもいいものを持っているので、自分で展開を作れるようになるともっといいのに。

 

MIRAIはほんとまっすぐな子なんだろうなというのが伝わってくる。

 

試合自体は好勝負といった感じで、なかなかにハラハラしましたよ。

 

場外やエプロンでの攻防もあり、この辺りは個人的にはちょっといやなハラハラ感だったが。

 

この試合に限らずだけど、やっぱり過激化が進んでいて見ていて心配になってくる。

 

フェニックスをやろうとした時に買わされた場面があったが、着地がちょっとやばめだったが大丈夫だろうか。

 

身を削るような試合は確かにハラハラさせられるが、今は心配になってしまっていけない。

 

私も歳を取ったよな。

 

結果は上谷の防衛。

 

試合後動けないMIRAIに対して、上谷は元気なものであった。

 

この子は化け物かも知れない。

 

次期挑戦者としてキッドが登場して一連のやり取りがあったが、その間もMIRAIは場外で動けず、上谷も退場するタイミングで足元もフラフラしながらようやくの退場であったが、大丈夫だっただろうか。

 

 

そしてメインは朱里vs世羅である。

 

このカードはもう少し勿体ぶってもいいカードだと思うが、ともあれこのタイトル連戦の大会のメインとしてはこれくらいは持ってこないとか。

 

これまでのやり取りもあり、朱里が珍しくラフな展開もやっており、テンションは見事。

 

対する世羅は腰の重い一撃をかましながら、アイス時代と違うのはセコンドの乱入や竹刀を使った凶器攻撃だろう。

 

昔から知っているファンなら言わずもがなだが、別にハードコアだけでもなければそもそもヒールでもない、まっとうにやってもちゃんと実力のある選手である。

 

得意のムーブは見られたものの、正直もっと真正面からぶつかるような試合が見たかった。

 

時間無制限、ギブアップ or KO決着とされた試合だが、最後は朱里のスリーパーで失神した世羅にセコンドからタオルが投入されるという決着。

見た感じだと、もう少し早く止めてもよかったのではないかという感じもあった。

 

際どい最後だったなと思う。

 

試合後に朱里もコメントで言っていたが、次は真っ向勝負が見たいよね。

 

スターダムしか見ていない人には伝わっていないと思うけど、世羅ももちろんすずも、実力は屈指である。

 

そして試合後には次期挑戦者に桃が現れた。

 

以前SWAへの挑戦や、5 Starなどで対戦はしているが、勝ち星はない。

 

しかし、地力で言えば団体でも屈指の桃、今日はタッグベルトは獲ったとはいえ、シングルププレイヤーとしても実力は確かなんだから。

 

QQの時はジョバーみたいな感じになってしまっていたけど、改めてシングル戦線にも食い込んで欲しいところだ。

 

 

ざっと描いただけだけど、今日はいい大会でした。

 

かなり長丁場だったけど、だれることはなかったし、最後までいい試合だったね。

 

団体の勢いを感じる大会でした。

 

でもやっぱり、ちょっと過激に走りかけているのがどうしても心配になってしまう。

 

まあ、プロレスに限らずイケイケの時は得てして外から見れば過激に見えるものだろうが。

 

今年は新日本のBest Of Super Juniorも全試合面白いが、こちらも初参戦あるいは数年ぶりの出場の選手が多数おり、その気合がとにかく素晴らしい。

 

反面過密日程による負荷が明らかに出ているので、見ていると面白いけど心配という複雑な気持ちにさせられる。

 

しかし、やっている彼彼女らはみんな必死なだけである。

 

せめて大怪我がないことを祈りつつ、素直に楽しむのがファンの務めというところだろうか。