続・論理プロレス論考

観戦の感想、レスラー個々、そしてプロレスを見る私と、様々な角度からあれこれプロレスを語りたいブログ

イベントとしての志が感じられない -RIZIN

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今日は大晦日に続きPRIDEの後継イベント、RIZIN2回目?が放送されていた。

今回の目玉カードは、なんだったのだろう?

まあ、山本美憂vsRENAだろうか。

対戦カードを見ても10年くらい前で止まっているかのようなものが多く、とてもUFCに対抗してやろうという気概が見えないもので、単にフジテレビのディレクターが格闘技好きな人がいて、高田と榊原さんあたりとなんか作ろっか、といってやり始めたくらいにしか思えない。

ちなみに以下結構批判的なことを書くが、試合をしている選手に対しては、ピーク過ぎた選手だろうがなんだろうが批判の意思はまったくない。

テレビ放送を見つつ、面白い試合はあったし、全部を否定するつもりはない。

だから、選手はかわいそうで仕方ない。

だって解説の高田もアナウンサーもいちいち20年前のネタを持ち出しては騒いでいて、無様だ。

関根さんも座っていたけど、この人はやっぱり好きなだけあってどこかしょうがないから合わせるか、みたいな感じもあったけど、多分格闘技を好きな人はこの人だけなんじゃないかという気がする。

正直私自身も最近そこまで熱心に総合については追いかけているわけではないが、ゴングは毎月めくっている。

その中でグレイシーの名前なんてあんまり見た記憶ないぞ。

経歴を調べても、アブダビを主戦場にしているみたいで、総合専門じゃないじゃないか。

今回は所と戦ったわけであるが、このクロンを捕まえてヒクソンの生き写しだとか(実際息子らしいが)、グレイシー柔術がどうたらこうたら、挙げ句の果てに所を捕まえて2代目グレイシーハンターがなんちゃらと、お前ら何時代だ?という話を展開している。

そしてゲスト解説にオリンピックの銀メダリストを招いているのは別にいいけど、無駄なコメントを求めすぎである。

とにかくこのアナウンサーと高田、この2人が非常に鬱陶しいし、結局番組として誰に向けているのかがよく分からない。

かつてPRIDEを熱狂的に見ていて、今は見なくなった層を掘り起こすにしても構成が舐めているし、新規に格闘技をみようという人を引き込もうとしているようにも見えない。

結局何がしたいのかよく分からないのだ。

私のようにとりあえず好きだから見る、という人くらいしか見ないだろうし、わけわからないだろう。

知らんよ、20年も前のことなんて誰も。

このイベントに志なんてないだろう。

それに例によってアーセンと対戦した喜左衛門、彼は別にいい。

その嫁のあびるが会場にいるのも別にいい。

だけど、試合中に叫び声を上げるたびにわざわざワイプ?で写したり、一体何がしたいのか。

下品なことするなと思う。

そしてミルコ、よく分からない韓国人と戦わせて、さすがに圧勝。

でかいだけのやつ相手にはさすがに負けなかったけど、それを持って復活だとかなんとかいうのは寒いだろ。

挙句次の大会ではシウバとやるそうだ。

どっちも好きな選手だったし、逆にこういうカードなら思い切ってありだと思うけど、それをグランプリの1つとして組むあたりがダメ。

ワンマッチだろ。

だから志がないんだ。

UFCみてんのかって。

そこと戦ってやろうという気概が一つもない。


新日本プロレスは選手自身にもフロントにも、親会社のブシロードにも、リング上も経営戦略的にもWWEに勝ってやるという気概がものすごく感じられる。

実際少なくともレスラーのレベルは相当高いから、WWEからも引き抜かれる選手がいる。

バレットクラブも外から日本に来て、新日本で育って、ユニットそのまま引っこ抜かれそうになったくらいだ。

ここには明確な意思があるし、志もあるし、実際それが認められて今に至っている。


そこをしてこのイベントの情けなさ。

選手がかわいそうだよ、あの作り方はさ。

かつては格闘技の台頭でどん底に落とされたプロレスだが、結局格闘技の運営力でどうになかったわけではなくて、単なる時勢でしかなかったことが証明されているように思う。

もっときちんとやっていたら、今頃状況も違っただろうけど、いつまでもノスタルジー、いつまでも懐古主義、だからダメなんだ。

結局ストーリーの作り方や紹介にしても、すべて運営者側の熱と思い込みの偏りだけがあらわになっていて、見ている側からすればそんなこと興味ないんだけど、という話だ。

別にそういう半ば個人的な思い入れみたいなものがあっても全然いいのだけど、一方でちゃんといい試合を見せて、その楽しみ方を伝えることをしないともう発展はないよ。

いやほんと、感性が化石化しているよね。